今日は、福岡市東区まで家祓いの祈願に参りました。家は香椎駅の近くで車で40分、高速道から都市高速を経由して参りますので、至極便利です。

この便利のよさが、当寺を訪れていただく場合もプラスに作用して、気軽にお参りいただけることになります。

先代住職の頃は、それはもう大変なことで、ご祈祷に必要な仏具をかかえ、一里の道を歩いて基山駅まで行き、一時間に一本か、二時間に一本の列車を乗り継いで、一日ががりでお参りしていたようです。
祈祷用に持っていく仏具は、香炉にしてもその他のものにしてもミニサイズで、「大般若経理趣分」も縮小版です。大興善寺では、先代の頃から、家祓いに唱えるお経は「大般若経理趣分」です。
中学生のころ、師匠のお供をして、屋祓いについて回ったことがありますが「一日にどれだけ読んでも声がかれない」と言われていたことを思い出します。

家祓いも、今は車で参りますので、その点は随分楽です。
その代わり、行動の範囲も広がり、乞われれば百キロ程度までは大丈夫です。ファックスで、地図を送っていただき、カーナビの指示に従っての行動となります。

今は亡き「山田恵諦天台座主さま」の著者に、「理趣分」について書かれた一章があり、即効性のあるお経だと述べられておりました。先代も山田猊下と同世代ですから、昔の人は、理趣分を、転読だけではなく読誦を日常としておられたのではないかと思います。

年の瀬も迫ってくると、何とはなしに気ぜわしくなります。
十二月には、村中のお薬師さまやお地蔵さまのお祭りに呼ばれてお経をあげる機会が多くなります。

もう一年が終わるのだとの感傷が、ふと頭をよぎりました。
しかし、まだ、やらなければならぬ事がいっぱいだ、という現実が、その感傷を吹き飛ばしてしまったようです。