大興善寺は回りを山に囲まれた山村地帯にありますから、周囲は緑が一杯で、小鳥のさえずりが聞こえるなど、すばらしい自然環境の中で生活できると言えば申し分ないのですが、猪が徘徊し、モグラが土を掘り、アナグマが出没し、イタチが池の鯉を狙うなど、思わぬ被害も蒙ります。

いよいよ、つつじ開園に向けての準備に入りましたので、手始めに、隣接した孟宗の山に入りましたところ、筍の走りを猪が荒らした跡があり、自然の中で生きる動物にとっても、生きんがための、懸命の営みの展開を痛感しました。猪はミミズが好物で、餌をあさるとなると、何があろうとお構いなしに、鼻で地面を掘ります。植木を根からなぎ倒し、土嚢を蹴散らし、腐葉土の落ち葉の山は、すっかり散乱のありさまです。

防護策ですが、公園の周囲は猪よけの電柵を張り巡らしております。総延長2キロ以上の電線で、どこか一箇所でも切れれば、電流が通りませんので、油断もすきもありません。

モグラについては、子供の頃、1月14日には、モグラ打ちの風習がありました。「ねーだり きゃーだり 14日ん もーぐらうち」と言って、わらをしっかり束ね、それに竹の柄をつけた「モグラ打ち」の道具で地面を叩く行事ですが、現在は絶えています。

気がつくと、12月までは赤い実を付けていたナンテンの実も、黄色いセンリョウの実も、小鳥のえさになったようで、すっかり身軽くなっています。

公園は、つつじや紅葉を通して、人が楽しむ場ですが、生き物にとっては、生命を維持するための食料を提供する場にもなっているようです。

花が咲くまでの管理。さまざまな気配りの結果が、美しい花となって実を結んでくれることを望んで、日々、手入れを行っておりますが、これとて、自然を相手の仕事。祈る気持ちで毎日を送っております。