台風も大きな被害を残すことなく去って行きましたが、益々緑が冴えてきました。ちらほらご参拝の人影があります。通りがかりにふっとお立ち寄りいただく方、御朱印をいただかれる方、また、「恋人の聖地」ということでお訪ねの方など、静な境内をゆっくり散策されています。

大興善寺は、奈良時代の昔、行基菩薩開創と伝え、その後、慈覚大師円仁さまによって再興された寺でありますが、昔の人が、ここと定めて、寺を建てられたわけですから、寺域全体に霊気が漂い、お参りの方は、その霊気に触れて、大きなご利益(りやく)を得られることから、霊験あらたかなお寺として、1300年続いて参りました。

理屈抜きに、それだけで有難いというのが、古刹の古刹たる所以でありますが、近頃は、根拠がないと、にわかには信用してもらえないという風潮もあって、昔からの、言い伝えとか、慣わしが軽んじられていくように感じます。

ところが、最近の研究によりますと、森に入ると空気が澄んでいるような気分になり、独特の森の匂いが漂いますが、その匂いの正体がフィットチッドという成分で、この匂いをかくと、精神が落ち着きリラックスしてくると言われます。その上、ガン細胞を防ぐNK(ナチュラルキラ-)細胞が増えるという結果も実証されているそうです。

奈良時代から今日まで、難しい科学的な実証は判らなくても、この霊山の環境の中で、有難いお観音のご利益として、たくさんの方が、幸せを受けておられることは、紛れも無い事実で、昔の人から今日まで、大切に守っていただいていることの意義が、科学の力で、改めて確認されました。

一面の緑に囲まれた大興善寺は、マイナスイオンの宝庫で、「恋人の聖地」であるばかりでなく、「心やすらぐ癒しの聖地」です。ですから、つつじ花咲く頃や紅葉の季節だけでなく、年間を通して参拝者をお迎えできるよう努めております。

さて、10月1日は恒例の息災護摩祈祷です。午前中は、江戸千家「馬場社中」の皆さんが参拝者へ抹茶のお接待をなさいます。このご奉仕も随分続いています。50年くらいなるのでは、ないでしょうか。田舎の寺ならではの風情で、護摩祈祷の行事が勤修されます。行事の折のお寺参りは、周囲の風景を楽しむだけではなく、法要に参加して、参拝体験をなさることに意味があります。午前11時から1時間の参拝です。午後の部は2時からです。
護摩祈祷の前には、住職が10分程度のお話をさせていただいております。
皆さんの ご参拝お待ちしております。RIMG1642