近頃、大興善寺が「恋人の聖地」に選定されて以来、「恋人の聖地」を冠して大興善寺が紹介される事が多くなりました。この名称は、「NPO法人地域活性化センター」の選定を得て、初めて使用することができるものですし、「九州49院薬師霊場」にしても、霊場会によって選定された寺のみが名乗ることのできる名称です。

大興善寺は、「天台宗別格本山」と称しておりますが、これも「天台宗」の宗規の定め「寺院教会規程」第2条に「準別格大寺から特別寺までは、別格本山と称することができる」に基づいて名乗っているわけです。

「つつじ寺」について、一般には普通名詞のように使われておりますが、大興善寺では、昭和32年春、久留米ロータリークラブより「大興善寺のつつじの美観 天下に比なし よってつつじ寺の愛称を捧げまつる」という石碑を建立していただいて以来、愛称として使用しております。

ずっと以前、大興善寺が、平凡社発刊「別冊 太陽」にて「日本古寺百選」として紹介されたり、佐賀新聞社さんが、県民に投票を呼びかけ、「新佐賀百選」を選定されたこともありました。それによって、これを記することは、確たる根拠に基いておるわけです。

このように、基準や根拠にもとづいて決められたものもありますが、近頃、旅行会社の、会員バス募集用パンフレットでは、思い思いに「九州十大紅葉めぐり」とか「佐賀三大紅葉」とかのキャッチフレーズがしばしば用いられております。それが、お客さんが飛びつきそうな表現で旅心を誘う集客用のことばであっても、これがいつの間にか定着して、実質より名声が先走る結果となりそうです。

概して、他所に先んじて、「日本一」とか「九州で最大」などの表現を使ったほうが有利という傾向もあるようですが、自ら厚かましくそのような僭称をすることも、如何なものでしょうか。
世間には、厚顔無恥といわれようとも、それに臆せず、しゃあしゃあと自らを売り出す手合いもあります。

至って常識的な結論としては、自らの実力を高め、いい評価をいただくような努力をする、ということになりそうです。そうしておれば、自然、世間が認めて、高い評価がいただけるようになる、というのですが、こんなやり方では遅れをとり、埋没してしまいそうな不安にかられます。

やはり、他所から、引き上げてくださり、世間に知らしめることにご助力を賜ることがなければ、とうてい不可能ではないでしょうか。

最近、インターネットで、旅行会社の、紅葉ツアー募集の情報を見て感じたことです。

話は、飛躍しますが、将来の構想を考えるとき、現代にアピールできる大興善寺ピッタリのキャチフレーズを模索したいですね。そうなると、やはり、大興善寺本来の姿、お観音さまをご本尊とする天台宗の寺院であることを念頭にということになります。

天台宗は、すべての人が仏になれるという幅広い教えで、自然を神として崇敬する日本の伝統的な教えをも包含しております。

自然の息吹と1300年の歴史に支えられた大興善寺を、「生き生きとした活動で未来に発展させたい」との思いで、今、稿を綴っております。どうか皆様のご意見をお聞かせ下さい。