5月29日朝 九州を出発。京都駅からタクシーで比叡山へ。まず延暦寺会館にて精進の昼食を頂き、「根本中堂」「国宝殿」「大講堂」と巡拝しました。小雨の中、霧に煙る比叡山の風情は「近江八景」さながらの絶景。時間にせかれることなく、ゆっくりとお参りしました。江戸時代まで大興善寺にてお釈迦さまとして祀られていた「国宝殿」の薬師如来さまにもご対面出来ました。同行6名での参拝で、3階に展示してありました中国出身の画家傅益瑶(フーイーヤオ)さん描くところの「仏教東漸図」も、はじめてゆっくり鑑賞させて頂きました。壁一面に描かれた横長の大作は、歴史に残る壁画です。中身は、お釈迦さまが悟りを開かれた事から始まって、インドから中東を経由して中国、朝鮮と東へ広まり、最後は日本に伝わってまいります。日本では、奈良仏教に始まり、平安時代伝教大師さまによって比叡山が開かれ、やがて鎌倉仏教へと成熟していく様子が、繊細なタッチで細かく描かれております。壁画説明の図録を見ながら、歴史と重ねて、描かれている場面場面の様子を読み取っていけば、長い年月をかけて、お釈迦から日本へと伝わった経過が伺えます。皆さんも、比叡山ご参拝の折は、国宝殿にて、ご仏像や曼荼羅、文書などにお目を止められる事をお奨めします。
私たちは、「国宝殿」でしっかり勉強して「大講堂」へと参りました。その後、延暦寺会館からタクシーにて京都駅八条口のホテルへ。帰途は霧も晴れて琵琶湖の展望が楽しめたのは何よりでした。
この度の参拝では、折しも駒込学園の生徒さん方と遭遇しましたが、礼儀正しく規律ある立ち居振る舞い、きちんと挨拶をなさっている姿等、清々しい印象で、天台宗立の学園にふさわしい行動とお見受けしました。

あくる30日は、お目当ての「御懺法講」参拝です。今年も500人ほどの参拝で、宸殿は人で埋まっておりました。今年の法要は「法華懺法」の律様で、急遽、大事を取ってご休養なさった「小堀ご門主」に替わり「滋賀院門跡」の「井深ご門主」が導師である「調声」の役目を果たされました。「小堀ご門主」のお元気なお姿が見えなかったのは、残念でしたが、突然のピンチヒッターを勤められた「井深ご門主」への称賛も高まったこの度の「御懺法講」でした。
2時間にわたる法要が終わると、今度は、会場を変え、恒例の祝賀の宴がプリンスホテルで催されました。
この度、ご一緒に参列された大興善寺の信者さんは、平安絵巻さながらの法要に大感激。雅楽の調べがいっそう幽玄の雰囲気をもり立てて頂いたようで、得がたい仏縁を喜んで頂きました。

大興善寺先代「神原玄祐師」によって復興された「御懺法講」も今年で35回を重ねています。今日まで継続に力を注がれた歴代ご門主はじめ、関係各位のご尽力に敬意を表さずにはおられません。